日記

日記です。

愚者の金

小学2年生の頃、僕の中で金のブームが訪れた。文字通り金塊とか金色の物に惹かれる誰もが経験する道だろう。(特に男子は)あの頃の僕は折り紙で金色を取るために先生に泣きついたり金色の何かを持っている友達がいれば力づくで奪うなど世紀末な事をしていた自分を最近思い出した。今思うと俺はなんてクソはた迷惑な野郎なんだと感じる。そんな金ブームの中でよりにもよって僕は鍵っ子だったので親の仕事が終わるまで放課後は学校で待つような子供だった。その待ち時間の中僕は外に出て金色の何かがないかと血眼で探していた。その中で僕はあるもの見つける。

白い石に金色の物質がついてる鉱石のような何かであった。僕はこれを見つけるなり友達に自慢したりした。親にも見せて僕はその頃から金マウンティングを友達に取るようになった。相手にされなかったがそれで僕は満足していた。もちろんその鉱石のような物が純金なわけもなく。ふとあの時拾った石が何だったのか今更気になったのだ。(夢に出てきたから。)調べると黄鉄鉱という種類であるらしく通称(愚者の金)これを見たときは思わず吹き出した。まさしくその当時の自分そのものであったためである。しかし昔の誰かもこれを金と信じ込んでマウンティング取ったりしてたんだろうなと感じると僕は親近感を抱くのであった。そしてこれを書いてる最中に腹痛に見舞われた。僕はいまからトイレに向かう。19の男がパンツに純金を出すわけはいかないのだから。